見出し画像

新CTOインタビュー。「世の中の健康寿命の延伸に貢献したい」動画解析スタートアップCTOから介護業界に転身した久良木のビジョン

Rehab for JAPANでは、介護の現場で働く介護士や看護師、理学療法士といった方たちのリハビリ業務の負担を軽減し、利用者の健康寿命の延伸に貢献しようとしています。そんな中、エンジニア組織が取り組むのは、既存プロダクト「リハプラン」のブラッシュアップと、リハビリにさらなる価値を付与する新規プロダクトの開発。健康寿命の延伸が社会課題となる中、Rehab for JAPANではどんなビジョンを持ち、どんなエンジニア組織でこの課題に立ち向かうのか、2022年1月に着任した新CTOの久良木遼(きゅうらぎ りょう)に聞きました。

介護、リハビリ業界におけるテクノロジーの介在余地に親和性を見出した

——久良木さんがRehab for JAPANに入社するまでの経歴を教えてください。

大学で知能情報工学を専攻してプログラミングなどを学び、卒業後は東京のSIer企業に就職しました。配属されたのは先端技術ソリューション事業部という尖った名前の事業部でした。

そこでは、動画や画像の解析技術を用いたソリューションの開発に携わりました。具体的には、防犯カメラの映像から人や群衆、物体の動きを検知・予測してテロの未然防止などにつなげる、といった技術です。官公庁や社会インフラを提供している企業に、主に導入し利用していただきました。

SIer企業に勤めて4年ほど経った頃、自分で起業したいと思い、退職してフリーランスになりました。医療機器のシステム開発やベンチャーの基幹システムの設計などさまざまな仕事に携わっていましたが、2017年にVAAKという会社の代表から声をかけていただいて、CTOとしてジョインすることになりました。

ここでも前職と同じように、防犯カメラの映像から人の不審な動きを検知し、万引き防止や助けが必要な人の介助につなげられる動画解析AIプロダクトの開発や、開発チームのマネジメントをしてきました。

——そこからどんなきっかけがあってRehab for JAPANに入社したのでしょうか。

30歳になった頃、これから自分が何をしていきたいのか、30代で何を成したいのかをぼんやりと考えていました。当時、ちょうど新型コロナウイルスが感染拡大を始めていたこともあって、「健康をどう作るか」といったことに興味を持ちました。もう一つ、30歳になる数年ほど前に祖母が認知症を患い、要介護の状態になりました。

このとき、自分の老後を含めて人の健康寿命の大切さに気づき、健康寿命はどうやって延ばせるのかなと考えていました。

そんなことを考えている中、登録していた転職サイトで、Rehab for JAPANからカジュアル面談のオファーをいただいて、代表の大久保さんや、池上さん、若林さんら経営層と面談する機会がありました。

面談の中では、介護やリハビリの業界では現場のデータ化が進んでおらず、エビデンスに基づいた科学的介護の実現ができていないことが課題としてある。その課題をRehabが解決していくんだということを3人が熱く語っているのを聞いて、感銘を受けましたね。また、現場のデータ化ということで動画解析や映像解析技術など、これまでの私の経験をうまく組み合わせることでよりよい方向に進めるのではないかと感じました。

大久保さんが現場出身ということで、現場に寄り添ったプロダクトを作っているのだろうという印象を持ちましたし、リクルートでバリバリやって成果を上げてきた池上さんと若林さんが支えている。組織としてもかなりしっかりしているのではないかとイメージできました。この面談を通して、私の30代で成し遂げたいことが決まりましたね。

リハビリのその先へ。治療だけでなく予防にも役立てられるプロダクトを開発していきたい

画像1

——現在、Rehab for JAPANではどのようなプロダクトの開発に取り組んでいますか?

1つは、既存のプロダクトである「リハプラン」のブラッシュアップです。リハプランについては、CSチームを通して日々お客様からの声が届けられるので、現場のご意見を活かしつつ、より使い勝手のよいサービスに仕上げていきたいと考えています。そして現場の方がリハビリそのものに専念できる環境を作り出したいと考えています。


もう1つが新規サービスの開発です。一例を挙げると、動画を使って「これまで取れなかった現場の情報をデータ化する」仕組みの開発です。詳しくは話せませんが、これまではリハビリを受けている利用者の方の状態の一部しかデータ化できなかったところに、動画解析を取り入れることでプラスアルファのデータを取得することができるようになると考えています。

こうしたプラスアルファのデータから、利用者の方の状態をより詳しく分析し、事業所の看護師さんや介護士さんを通して利用者の方々にわかりやすく伝える。そんなサービスを提供することで、利用者の方も現場の方もリハビリに対するモチベーションが上がり、より元気になっていける環境ができるのではと考えています。

——Rehab for JAPANのプロダクトで介護の現場や世の中をどのようにしていきたいか、CTOとしてのビジョンを聞かせてください。

私たちの一番の願いは、リハビリを受ける利用者が「元気」になることです。そのためには、より効果的で効率的なリハビリを実現できるRehab for JAPANのプロダクトが必要だと考えています。

介護士さんをはじめとする現場の方々にストレスがたまると、よいリハビリにつながりません。現場のみなさんのストレスをなくし、「やるべきこと」に専念してもらうためには、操作の手間が少なく使い勝手のよいプロダクトを提供する必要があります。こうしたプロダクトを実現したうえで、さらにリハビリに新しい価値を付与できるようなプロダクトや機能を開発、提供していきたいですね。

将来的には、Rehab for JAPANで蓄積しているデータを活用し、統計学に基づいて「よりよりリハビリとは何か」、もう一歩踏み込んで「どんな生活をすれば健康で過ごせるか」までを世の中に提示できるプロダクトを作りたいと考えています。

具体的には、その人の健康状態を把握し、このままでいると将来的にどうなるか、未来予測ができるようなプロダクトを開発したいですね。予測に基づいて、未来を改善するために何をすればいいかといったアドバイスをお客様に提供し、より効果的なリハビリにつなげていただければと思っています。

その先には、リハビリの枠を超えて提供できることもあるでしょう。例えば、現役世代の方を対象に、若いうちから健康のために日々するべきことを提示して、治療だけでなく予防にも役立てられるヘルスケアのためのプロダクトを将来的には開発していきたいですね。

プロジェクトの特性にあわせ、「適材適所」の役割が果たせる柔軟なエンジニア組織を目指す

画像2

——Rehab for JAPANのビジョンを実現するために、どんな開発組織を目指していますか?

開発チームに柔軟性を持たせたいと考えています。既存のサービスのブラッシュアップと新規サービスの開発では、それぞれ求められるエンジニア像や資質が異なります。

まずは、いま開発チームにはどんなエンジニアがいて、メンバーがどんな働き方をしたいのか、適性や性格を把握する。そのうえで、新規サービスの開発に適した人をアサインしてスピード感を持ってサービスを作ったり、落ち着いて開発したいエンジニアには既存サービスをじっくりブラッシュアップしてもらったり、それぞれのエンジニアが働きやすい環境を整えたいですね。

環境を整えて、速いスピードで品質の高いプロダクトを作れる組織を構築していきたいと思っています。

——そうした開発組織を構築することで、エンジニアの働き方はどうなっていくでしょうか。

Rehab for JAPANに入社してからエンジニアのみなさんとは1on1で対話していて、それぞれ性格や資質が表れているなと感じています。新しいものをどんどん開発していきたい人もいれば、既存のプロダクトに落ち着いて向き合いブラッシュアップしていきたいという人もいる。いろんな人がいていいと思っています。

開発チームとしてやるべきことは、ユーザや世の中にとって良いプロダクトを作ることです。共通のゴールに向かってそれぞれが適材適所の役割を果たしていくのが、一番理想の形ではないでしょうか。

適材適所にメンバーをアサインするためには、エンジニアの評価体制をあらかじめ設定しておくことが大切です。また、エンジニア個々の資質をもとに、「品質重視のプロジェクト」「スピード感重視のプロジェクト」など、プロダクトの特性にあわせて柔軟にチームを組んでいきたいですね。

——柔軟性を持ったエンジニア組織を実現するために、メンバーに対してどのようなサポートを行っていますか?

これは全社に共通して言えることですが、半期に1回ミッションシートを作って、会社側が達成してほしいと思っていることとエンジニア自身が何をしたいのかをマッチさせています。ミッションの達成度や達成するために何をしていくか、その他個々の悩みなどは月に1度以上の1on1でキャッチアップして、適宜方向性を整えています。

今後は、勉強会を開催してエンジニアの技術向上や新しい知見の共有に努めたいですね。また、Rehab for JAPANではクラウドサービスを積極的に使ってプロダクトを開発しているので、メンバーがクラウドサービスの各機能を試して使い方を把握できるようクラウドサービスを一定額まで好きに使っていただいて、新しい技術やノウハウを獲得できるような制度を設けられたらと考えています。

もう一つ、介護領域のプロダクトを開発するには介護の専門知識が必要です。私自身、介護業界は初めてで、専門用語のキャッチアップには苦労しています。社内のメンバーがまとめてくれた用語集や資料を参考にしながら開発を進めていますが、今後はエンジニアが介護について一定程度の知識を身につけられるよう、知識のすりあわせをする場を定期的に設けていきたいですね。

社会課題、顧客に向き合った開発を一緒にしたい

画像3

——今後久良木さんはどんな価値観を持った方と一緒に働きたいと考えていますか?

一番は、介護やリハビリに興味があることですね。または、世の中の健康寿命を延ばすといった社会課題を解決することに意義を感じている方にぜひ参画していただきたいです。

私の認識の範囲ですが、Rehab for JAPANはスタートアップにしては珍しいほど、CSチームがしっかり組織されています。ユーザーの声をプロダクトに反映させやすい環境があるので、ユーザーに近いところでプロダクト開発をしたい人にもやりがいを感じていただけるのではないでしょうか。

また、当社では今後も介護に関するデータをどんどん蓄積していくので、データドリブンなプロダクト開発をしてみたい方も、興味を持って取り組んでいただける環境です。

プロダクトの品質をより担保するために、QAエンジニアやSREといった特定の分野に特化した方々にもきていただきたいですし、新規プロダクトを開発するためのAIエンジニアなど、広く募集しておりますので、ぜひ興味があれば募集情報をのぞいていただけると嬉しいです。

株式会社Rehab for JAPANでは一緒に働く仲間を募集しています
開発プロジェクトマネージャー
Webアプリケーションエンジニア
リードエンジニア
AIエンジニア

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

最後まで読んでいただいてありがとうございます!Rehab for JAPANの最新情報は、X(Twitter)でも発信しています。ぜひフォローしてください!